
こんにちは! 編集長のマコです。
ただいま北海道科学大学で行われているアクティブラーニングの授業に参加しています。これまでの流れは前編をご覧ください。
意見をひとつにまとめる
その後、グループ内で意見をひとつにまとめる作業をします。つまり1位を全員で統一するのです。私たちは大切なものがそれぞれ違うから大変です。
▼先生の出番はごくわずか
話し合ってもなかなか整理がつかず困っていたところに先生が訪ねてきました。しかし、ここで先生はアドバイスをしませんでした。これがアクティブラーニングにおいて大事なところだと松田先生は言います。
「基本的に話し合いには介入しないです。何かを教えるということもありません。困っていそうなグループがあったら意見をかき回して、話の突破口をつくるのが教員の役割です。あくまでも、学生たちに考えてもらう場所だけ提供するのです」
ふりかえり
時間がきたのでふりかえりの時間です。こちらのワークシートで学生個人でふりかえった後、教室全体で共有します。
▼グループでの活動と個人の活動を通してのふりかえり
▼そろそろ慣れてきた、好きな場所に散らばる光景
最後に松田先生はこんな風に授業を締めくくっていました。
「答えがひとつにまとまらなくてもいいんです。この授業で他の人がどんな意見を持っていましたか。自分とまったく同じ人はいましたか。意見が違ったときどのように対処しようとしましたか。そのプロセスを振り返ることが大事です」
先生は答えを教えてくれません。その代わり、学生たちが毎時間自分で答えを出さなければいけないのです。
私は「人と人は違って当たり前」と高を括っていましたが、無意識のうちに「他人も自分と同じく考えているに違いない」と錯覚していたことに気が付きました。ただ取材で授業に潜り込んだつもりが、自分の浅はかさを知ら絞められることになりました。
この作業は苦しくもあるのですが、終わった後の「学び得た!」という達成感は何にも代えがたいです。何より90分の授業があっという間でした。
学生にも感想を聞いてみました!
今回、最初に話しかけてくれた高山さんにお話を伺いました。
――最初、この授業を受けてみてどうでしたか?
「驚きました。ほかの授業だと座学ばかりですね。大学はそういう授業ばかりだと思っていたので、この授業は新鮮でした」
――実際に受けてみてどうですか?
「何より考えるので眠くならないし、楽しいです。本当に90分があっという間。大学にこんな授業があったなんて、イメージが変わりました」
今回はアクティブラーニングの授業にお邪魔してきました。従来の授業のイメージが一新される、衝撃的な講義が実践されていました。ここでは教員も学生も自己満足で終わらない、本当の学びの場が展開されているように感じます。
(撮影:渡邊和樹)
【前編】90分がすぐ終わるーアクティブラーニングに潜入してきた!