
前編ではインターンシップとは何か、その種類についてお伝えしました。
人事目線でインターンシップ事情のホントを伝えるシリーズ後編です。
今回はインターンに行く理由と企業側の本音をまとめます。
結局、インターンって行ったほうがいいの?
人事として見ているとここ数年、インターンシップに対する学生さんの意識に変化が見られます。
・5年前(参加者少)
「……インターンって何ですか?」
・3~4年前(参加者増)
「業界や仕事のことを実際に学びたくて」
・2年前~現在(参加者爆増)
「よく分からないけど、先輩や大学にインターン行けって言われて」
就活を始めるにあたって、最近はとにかく先輩や大学のキャリアセンターから「インターンシップに行っておかないとダメだよ!」と言われたから何となくインターンシップに参加している学生さんが多いように感じます。
インターンに参加する目的は人それぞれです。
・ 社会に出る前に社会人の世界を経験してみたい
・ 志望業界の雰囲気を見てみたい
・ インターンを通して成長したい
・ 内定をゲットして就活を早々に終えたい
もし僕が「インターンに行った方がいいでしょうか」という質問を受けたら、「行った方がいいかどうかを迷っている時点で、行かなくていいかも。そのままでは何も得られない可能性が高いので」と答えます。
インターンに参加するなら、何らかの「意思・目的」を持ちましょう。
採用活動とインターンの繋がり(本音編)
では、企業側にとってのインターンシップの本音について触れていきます。
「正真正銘の就業体験」ということであれば、社会的意義に則って、行ないたい企業だけが行なえばいい、という事になるかと思いますが、実際ここ数年インターンシップを実施する企業数は年々増えています。
倫理憲章やら何やらありますが、ほとんどの企業が「インターンシップ=採用活動」と考えているというのが本音なのです。
なので、今後予想されるのはインターンシップへの動員の企業間競争激化です。
そのため起こりうることとは
・インターンシップ開始時期が早まる(3年生の春から、1年・2年向けなど)
・インターンシップに旅行招待・お土産がつく
・採用直結型インターンの増加
大学生活の半分が就活に浸食される事態ですし、総じて異常なことです。就活生の時間が削られ、人事は一年中新卒採用に追われ、企業はコスト増。誰も得しません。
いかがでしたでしょうか。
インターンシップに行くのであれば、目的に合わせてタイプを選ぶことが必要になってくるかと思います。
そして何より大切なのは何のためにインターンに参加するのか、自分の意志を明確に持つことです。
みなさんのインターンシップが有意義なものとなりますように。