好きなことを仕事にしたからこそ 今も「真剣に遊ぶ」という感覚

[写真提供:ガモウ北海道]

2016年に自らのサロンを立ち上げるや否や、数々のコンテストでグランプリや準グランプリを獲得しているヘアクリエーターが札幌にいます。「NUMBER NINE」のオーナー、吉田将(よしだ たすく)さんです。もともと「美容師になりたい!」という熱い思いがあったわけでもなく、漠然としたきっかけでその道へと進んだという吉田さん。それが今、どうやってトップアーティストにまで上り詰めたのか、お話を伺いました。

とび職、そしてバックパッカー!?

▼「NUMBER NINE」オーナー兼ヘアクリエーター、吉田将さん(33歳)

[写真提供:ガモウ北海道]

数々の受賞歴を誇る吉田さんですが、特筆すべきは今年2018年9月にガモウ札幌主催で行われたコンテストにおいて「HHA of The Year」のグランプリと準グランプリの2冠に輝いたこと。すごいですね、と本人に言うと「まさか自分でもここまでやるとは思ってなかったんですよ」と照れ笑いを浮かべます。


「もともとは古着屋さんになりたかったんですよね」
と、意外な言葉。
「まぁ手に職を付けておいた方がいいだろうってことで、美容学校に行きました。でも、卒業した時に就職できなかったんです」
今では輝かしい経歴を持つ吉田さんも、実は順風満帆に歩んできたわけではなかったようです。
「それで、お金を貯めるために1年半くらいとび職を経験しました」
またしても意外な言葉!
「お金が貯まったら、バックパッカーで2ヶ月くらい東南アジアをふらふらしました」
美容師になったら旅行もままならないでしょ、と明るく笑う吉田さん。だからといってバックパッカーで東南アジアへ行くとは、なかなか常人では思い及ばない行動です。

 

何度も何度も辞めたいと思った

▼苦しい経験も、明るく笑って語る吉田さん

帰国してから10件ほどのサロンを回りますが、なかなか働き口が決まらなかったという吉田さん。最後に受けたモッズヘアの面接で、ようやく採用となります。
「実際に働いてみると、自分の予想とかなり違いました。もっと自由な感じかと思っていたんですが、めちゃくちゃ厳しかったですね」
何度も辞めたいと思ったのに辞めなかったのは、ただただ、負けたくなかったから。
「他人と勝負していたわけじゃなく、自分自身に負けたくなかったんです。自分でやろうと決めたことを辞めるのは、逃げだと思ったんですね。もちろん、同僚や後輩に抜かれそうになるのも悔しかったですけど」
元来の負けず嫌いの性質が、吉田さんをその場に踏みとどまらせました。さらに自分が店長に昇格した時には、負けず嫌いだけではダメだと思い至ります。
「負けたくない、悔しいって思いだけじゃ、上に立つ者としてはやっていけない。周りのためにやってあげたら、結局はそれが自分に返ってくることに気づいたんです」
27歳くらいから、自分の店を持ちたいという夢も生まれます。そして、2016年にとうとう独立し「NUMBER NINE」のオーナーとなるのです。

▼「NUMBER NINE」店内

とりあえず飛び込め! 体験してみよう!

▼「やりたいことをやるだけ」という吉田さん

自分の店を構え、ヘアクリエーターとしてもコンテストで実績を残し、安泰かと思いきや、そんなことはないと吉田さんは首を横に振ります。
「この仕事をずっと安定してやっていけるなんて、今でもまだ思ってはいません。それに、その時その時で、やりたいと思うことをやっていきたいし」
では、仕事に対しては、どのような姿勢で臨んでいるのかと伺うと、好きなことを仕事にしているという前提で「真剣に遊ぶ」という感覚なのだと教えてくれました。
「仕事をしている、という感覚はあまりないんです。やりたいことを思いっきりやっているだけ」
そんな吉田さんに、これから社会に出ようとしている若い人に向けて、アドバイスをお願いしました。
「とにかくたくさん遊びましょう! 自分じゃあり得ないと思っている場所にも行ってみて、いろんなことを経験してみましょう! 待っていても誰も何も教えてくれません。自分から飛び込まないと。勇気を持って、自分自身の世界を広げてみてください」
最初から美容師の道を真っ直ぐ歩んできたわけではなく、いろんな経験を重ねてきた吉田さんだからこそ、その言葉には実感が伴っていました。

NUMBER NINE
所在地:北海道札幌市中央区南1条西7丁目3メナードビル5F
電話:011-222-8388
営業時間:平日11時~20時、土日祝10時~19時
定休日:火曜日
公式サイト:https://no9-salon-and-spa.jimdo.com/
Facebook:https://www.facebook.com/ナンバーナイン-876672185774010/