
「就職活動」。学校を出て最初に働く会社を探す活動のことです。
そもそも皆さんは「何のために」働くのでしょうか。
会社に勤めることは働き方のひとつではありますが、全てではありません。
自分で会社を興したり、個人事業主として働いたりするのも選択の一つです。
今回は就職・起業、働き方の選択によるメリットとデメリットをまとめました。
就職・起業、それぞれの選択
社会人のスタートとしては、学校を卒業してどこかの企業に入社するため就職活動をするのが一般的ではありますが、「お金を稼ぎ暮らしていくこと」という視点で考えたときには「就職」というのはあくまで1つの選択肢に過ぎず、中には自ら「起業」することを選ぶ人もいますね。
では、実際のところ、「就職」・「起業」を選ぶ人はそれぞれどれくらいいるのでしょうか。
大学卒業後「就職」する人の割合
文部科学省の統計調査(2015年3月)によると、全国で大学を卒業した人数は約56.4万人。
うち、正規雇用で就職する人は約41万人(72.6%)、進学が約6.9万人(12.2%)、進学も就職もしないが約7万人(12.4%)でした。
大学生のうち、約7割以上が就活を経て、就職しているということになります。
・進学 68,958人(12.2%)
・就職 409,759人(72.6%)うち非正規21,148人(3.7%)
・短期雇用・進学も就職もしない 69,832人(12.4%)
・そのほか 15,535人(2.8%)
(引用:文部科学省「学校基本調査―平成27年度(確定値)結果の概要―」2015年3月のデータより)
「起業」を選択する人
では、進学も就職も選ばず、「起業」を選択した人はどれくらいかというと、調べてみると20歳~24歳で約12,000人というデータがありました。
調査年が少しずれているため、あくまで参考データとなりますが、大学卒業者の中で起業を選択する人の割合は「約2.15%」となります。
まだまだ学生時代~卒業後に起業する人の割合は低いことがわかりますね。
全起業者 513万8,200人
(男性422万人、女性91.7万人)
男性 8,400人(全就業者の0.013% 全起業者の0.16% 起業男性の0.2%)
女性 3,700人(全就業者の0.006% 全起業者の0.07% 起業女性の0.4%)
(引用:総務省統計局「平成24年就業構造基本調査の概要、結果等」男女、年齢階級別起業者数及び割合)
それぞれのメリットとデメリット
会社に勤める「就職」と自身で事業を興す「起業」。
一般的には就職は「安定」、起業は「挑戦」といったイメージがあるかもしれませんが、実際にはそれぞれにメリットとデメリットがあります。以下にまとめます。
サラリーマン(就職)
⇒休日・収入面での安定、会社のお金・人脈などを使って大きな仕事ができる
・毎月安定した収入
・雇用保険による失業時の一時手当がある
・社会保険料を会社が半分負担
・会社の経費・備品・人脈を使って仕事に取り組める
⇒働く場所・相手の制限、仕事の成果=収入ではない、時間的な拘束など
・仕事の成果が収入に反映されづらい
・出退勤などの時間が決まっている
・相手が上司であれば逆らいにくい
起業家
⇒すべて自分で決めることができる
・やりたいことを好きな時間にできる
・やった分だけ自分の収入にできる
・仕事で組む人も自分で選べる
⇒悪い結果もすべて自分で責任を取らなくてはならない
・収入が不安定
・事業失敗=全て自身の借金
・社会保険料や経費も全て自己負担
特に大きな違いは「自由度」と「責任の所在」ということですね。
いかがでしたでしょうか。
後編では就職・起業それぞれのメリットとデメリットを踏まえてどのように就活に活かせばいいのか、具体的な視点についてお伝えします。続きもぜひご覧ください。