インタビュー

北の大地で新しい価値の創造にひた走る―北海道大学4年 中村大知

シンプルな名刺には、名前とSNSアカウントのみ。
「肩書きはつけていないんです」と話す中村さん。

よさこい、ホスト、教育、モデル、起業、イベント主催、フェスや映画のプロモーション、さらには全国の様々な企業、行政や市町村との連携まで。

パッと突き抜けるような笑顔で、躍進しつづける中村大知さん(22)にお話を聞きました。


(写真提供:中村大知)

好奇心の強さで、新しい世界を拓く

石川県出身の中村さん。北海道大学に入学し、よさこいの強豪チーム「北海道大学 ”縁”」に入部しました。そこで価値観のベースができあがったといいます。

「変わった団体だったので、5日後に沖縄行くからって先輩に言われて、2週間くらい遠征に行ったんですよ。プランも泊まる場所も一切なし。立ち止まっていても何も起こらないので、現地の人に話しかけたり、行われていたお祭りにゲリラ的に参加しました。実際に行動してみると、無人島へ行くことになったり、よさこいを踊るチャンスをもらえたりして、2週間はあっという間でした。その経験から、行動すると世界が広がって、面白い事ができるんだと思いました」

もともと好奇心が人一倍強いという中村さん。
アタックすると、道は開ける。この考え方が今でも中村さんの軸となっています。

▼北海道大学”縁”での演舞。終盤、赤ふんどしになるのが名物(写真提供:鷹見一郎)

ホストからイベントの主催まで。縁を繋げる

中村さんは、新しい企画やサービス、コミュニティを作り続けている存在。やってきたことは多岐に渡ります。

「よさこいチームに所属しながら、ホストになりました。ホストになって更に人と関わることを極めました(笑)。そのあとは学習指導のアルバイト。大人たちの都合によって進められる教育に疑問を持ったので、個々の生徒に合った学習内容を提供できるよう、Web上で家庭教師のサービスをつくりました。あと、街を歩いてて、あまり知られていないけれど魅力的なカフェが沢山ある事に気がつきました。そういうお店と、カフェが好きな人たちをマッチングできたなぁと思って『札幌カフェ部』を作りました。今ではデータベース化もされ、3000人規模の札幌一のコミュニティになっています!」

その後はフリースペースを開設したり、乳製品製造の会社を立ち上げたり、日本初の人工降雪機による真夏の雪パーティーを発案したり。更には、プロバスケットボール・Bリーグの経営者の右腕として動いたりと、活動は多岐にわたります。自分らしく働くことを考えるコミュニティ「就カフェ」では、企業や自治体の課題解決・インターンシップのコーディネートを担当。人が集まるコミュニティにはいつも中村さんの存在があります。

エネルギーの根源は「コンプレックス」と「退屈さ」

▼北海道庁にて「就カフェ」代表の佐藤さん、地域政策課の方々と(写真提供:就カフェ)

起業もしていて会社経営の経験もありながら、今では様々な企業や自治体、北海道庁とも連携して、新しい価値を世の中に作りだしている中村さん。そのエネルギーはどこからくるのでしょうか。

「小さい頃にいじめられていた過去があって、社会に対するコンプレックスのようなものはあります。自分の存在を誇示するためだけに動いていた時期もありました。最近は人の愛を感じる機会が多くて、企画すること自体が楽しくなっていたり、それが誰かしらの為になっている嬉しさや、やりがい、北海道への恩返しみたいなのもあります」

その一方で、自分が行動することを「退屈だから」とも語ります。

「高校生の頃くらいから、毎日が退屈だったんですよね。恵まれてるって事なんだと思うんですけど、学校の授業や部活とか、平凡な日常に魅力を感じられなくて。大学受験は、どうやったら合格ラインの壁を越えられるかなって、ゲームみたいな感覚で熱中できました。命を燃やすというか、新しいものを創ることや、自分がこれだって感じる事に集中して取り組んでいる時間が何より楽しいです。目の前の事に全力投球して、最大限自分が満足できるように日々を生きていたら、こんな風になりました!」

そんな中村さんに今後の展望を聞きました。

「いま自分のやってきたことを振り返りましたけど、一生懸命設計したイベントでも覚えてるのって、打ち上げで一緒に作った人と食べたラーメンぐらいだったりします。なんとなく最近は、何を成すかよりも、誰とやるかの方が大事なのかなって思っています。その上で場所にこだわらず、純粋に面白いものをつくっていきたいですね! いつも目の前の事にワクワクして、子ども心を忘れない大人でありたいです」

▼大学3年次、マレーシアのコミュニティースクールを訪問(写真提供:中村大知)

(撮影:渡邊和樹)

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マコ